本学附属小学校で多言語昔話の読み聞かせ会を行いました。(2025年1月29日) 公開日  :  2025-05-07

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本学附属小学校で多言語昔話の読み聞かせ会を行いました。(2025年1月29日)

 

 

留学生科目「日本語コミュニケーション」を受講する留学生が、本学附属小学校にて世界の昔話の読み聞かせ会を行いました。

留学生は、読み聞かせ会に先立って、自身が子供のころ読んだ昔話を選んで、日本語に翻訳する活動を行いました。昔話の日本語版を作成するにあたっては、逐語訳するのではなく、昔話特有の日本語表現を学びつつ、母文化を小学生にわかりやすく伝えるために途中に文化紹介をはさんだり、登場人物の感情がより伝わるよう声の高さやスピードに気を付けて読む練習をしたり等、さまざまな工夫を凝らしました。また、オノマトペなどはあえて日本語に翻訳せず、母語そのままで昔話の世界を楽しめるよう作品を完成させました。

読み聞かせ会当日は、小さい班に分かれ、まずは留学生が母語で読み聞かせを行いました。未知の言語の音を聞きながら、留学生の母語や母文化の世界について想像を膨らませている児童の様子が印象的でした。次に日本語で昔話の読み聞かせを行い、その内容について意見交換を行いました。

なお、本企画と併せて、本学図書館にて「のぞいてみよう。せかいのえほん」を開催し、さまざまな言語で書かれた各国の絵本(国際戦略センター所蔵)を展示しました(展示期間:2025年1月21日(火)~2月7日(金)、場所:奈良教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站図書館 入口)。

 

〔紹介した昔話のタイトル  ( )内は留学生による日本語タイトル〕

例)?? ?? ? ???(太陽と月になった兄妹)

  Dede Korkut Destan?(デデ?コルクト伝説)

  猴子摘桃(サルと桃)

  Frau Holle(ホーレさん)

 

〔留学生の振り返り〕

?わたしは悪いトラが出てくる話を子どもたちに紹介しました。話を聞いた子どもたちに「日本にも似ている昔話がありますか?」と聞いてみたら、「日本の昔話の悪者は大体鬼なのでトラが出てくるのが面白かった」と反応してくれました。登場人物に注目して違いなどを考えたことはなかったので新鮮でした。韓国語の単語は初めて出てくるときだけ説明したのですが、読み聞かせが終わったあと、聞いたらみんな意味までしっかり覚えていてちょっと驚きました。

?子供たちが異なる視点から物語を評価していたのは興味深かった。私の国では当たり前のこととして受け入れられていることが、新しいこととして見られていた。

?最も印象に残っているのは、子供たちの世界の異なる文化に対する情熱です。最初は、子供たちは私の話にそれほど興味を示さないだろうと思いましたが、意外にも子供たちは全員ストーリーに集中して最後まで聞きました。そして、この昔話についておしゃべりをして、日本の昔話や物語についても学ぶことができました。昔話の普遍的な側面について考えさせられました。ほかの文化の話であるものの、相手の言語と文化に沿ってストーリーを編集して相手の興味を引くのはとても面白かっただと思います。文化交流について多くのことを考えさせられたので、私にとって忘れられない印象に残る経験でした。

日本の昔話と中国の昔話でよく出てくる動物も違って,そのイメージも違います。

 

 

 

 

写真① 附属小学校での読み聞かせ会の様子

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写真② 本学図書館で開催した「のぞいてみよう。せかいのえほん」の展示

写真2.JPG

 

 

最終更新 : 2025-05-23 10:42