2024年3月13日~17日にかけて、奈良乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站機構(奈良教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站と奈良女子乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站)は香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站と国際交流を行いました。
4日間という短い期間でしたが、香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の先生方から多大なるご協力をいただき、これ以上はないというほど濃密なスケジュールとなり、参加した学生たちは多くの学びを得ることができました。
3月13日(水)
早朝に関西国際空港に集合し、少し眠そうな顔をした学生もいる中、全員が無事に揃い出発しました。本機構の学生たちは、これから目の当たりにする世界に心を躍らせているようにも感じられました。
現地時間午後に香港国際空港に到着し、宿泊先のホテルに向かうためにバスで香港の市街地へ向かいました。移動中にはバスの車内から様々な景色を見ることができ、学生たちは日本との違いを体感していたようでした。
今回の交流では、2日目以降には自由行動の時間が十分には取れなかったため、ホテルにチェックインした後は香港の街を歩き、ヴィクトリア?ハーバー周辺を散策しました。
3月14日(木)
2日目は8時30分~19時頃まで香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站で過ごし、レクチャーやワークショップなどを受けました。
まず8時30分からは、香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站文理乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站文化と創意芸術学科の松信浩二准教授に香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站について説明をしていただきました。どのような教育体制なのか、そして香港において教員の待遇がどのようなものなのかを学び、日本と香港の様々な違いを感じました。
それに続いて行われたワークショップは、尺八を主に取り扱ったものでした。松信先生のこれまでの研究成果を聞かせていただきましたが、その中でご紹介いただいた、尺八の学習を容易にするための「尺八用マウスピース」が印象的でした。尺八はなかなか音が出ず、「首振り3年」(尺八を吹く際に、首を振ってちょうどよい音を出したり、音を操ることができたりするようになるまでに3年程度かかるという意味)と言われるほど難しいのですが、その「首振り」を、3分でできるようにすることを目指して開発したものが「尺八用マウスピース」とのことです。松信先生から説明を受けたのち、実際に尺八用マウスピースを穴の開いた塩化ビニル管に装着して吹いてみると、学生たちはあっという間に音を出せるようになりました。このワークショップでは、尺八の教育楽器としての可能性を垣間見ることができたように思います。
その後、Western Norway University of Applied Sciencesの教授であり、香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の名誉教授であるDavid Hebert先生から、ノルウェーや先生の活動についての簡単なワークショップを受け、香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站のLeung Chi-hin先生によるSTEAM教育についてのワークショップに臨みました。
Leung Chi-hin先生のワークショップは、Makey Makeyというキットを用いて、様々なものを楽器にしてしまうというものでした。パソコンを用いる必要がありますが、電気を通すものであればなんでも楽器にできてしまうということで、当日はバナナや鉛筆(黒鉛)で書いた絵を用いて様々な音を鳴らしました。STEAM教育において重要視されていることの1つである、クリエイティブな発想(創造性)につながる、非常に興味深いワークショップでした。
午後は奈良教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站と香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の教員によるレクチャーが行われ、香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の学生たちとともに学びました。
専任講師でピアニストのPhilbert Li先生のホストにより、奈良教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の劉麟玉教員、鈴木啓資教員、そして香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站のLeung Chi-hin先生の順にレクチャーが進められ、その内容は各先生の専門分野に特化したものとなりました。劉先生は台湾の作曲家である江文也の生涯や楽曲について、鈴木先生はエルンスト?フォン?ドホナーニを中心としたハンガリーの作曲家や楽曲について、そしてLeung Chi-hin先生は中国の現代の作曲家についてレクチャーをされました。学生たちは各教員のレクチャーを熱心に聞き、普段なかなか聞くことができない専門的な内容から学びを得ているように感じられました。
短い休憩をはさんだのち、Leung Chi-hin先生によるe-Orch(電子管弦楽団)についてのワークショップが行われました。Leung先生はタブレットとスピーカーを用意し、自ら開発したアプリを使って合奏の授業を行いました。このアプリにはさまざまな楽器の音が内蔵されており、学生たちはLeung先生が独自に開発したマス譜を読みながら演奏しました。学生たちは五線譜に慣れているため、かえってマス譜の読み方に苦戦しましたが、五線譜が苦手な児童にとっては読みやすいツールであることを学びました。管弦楽器の学習経験がない児童でも、e-Orchを通じて管弦楽の合奏を楽しむことができるため、このe-Orchをきっかけに本物の楽器を学ぶ意欲が芽生えることが、このプログラムを開発したLeung先生の目指すものであるとのことでした。
この日の最後のスケジュールは、翌日の交流コンサートに向けての練習でした。奈良教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站音楽教育専修の学生たちは、それぞれの専門を活かした演奏を行うことになっていたため、各自練習をしたり、教員から指導を受けたりしていました。また交流コンサートには合唱もあり、本機構の学生たちによる合唱だけでなく、香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の学生たちとの合唱もありましたので、劉先生の指揮、鈴木先生のピアノで練習をし、翌日のコンサートに備えました。
3月15日(金)
3日目の昼過ぎに国際交流演奏会が開催されました。その準備のため、午前中には教員と学生たちが順番にリハーサルを行いました。入念なリハーサルののち昼休憩をはさみ、本番は午後1時半頃に開始されました。今回の交流演奏会では、まず香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の学生による中国音楽の合奏が披露され、続いて奈良教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の学生による二重唱、八手連弾、四手連弾が行われました。その後、鈴木准教授の独奏と、Philbert Li先生との連弾が演奏されました。さらに、香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の学生による合唱が続きました。最後のステージでは、両乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の学生による合唱が披露され、演奏会の幕を閉じました。両乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の教員と学生ともに、充実した音楽交流の時間を過ごせたことと思います。
演奏会後、香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站を後にし、2021年に開館した美術館 Asia’s global museum of contemporary visual culture 「M+」を見学しました。ちょうど日本人アーティスト靉嘔(アイオー)の企画展「靉嘔:虹虹虹」が開催されており、一行は現代芸術に触れる貴重な時間を過ごしました。この日のスケジュールはこれで終了となり、様々な芸術に触れた1日となりました。
3月16日(土)
今回の旅の最終日は、午前中に軒尼詩道官立小学校を見学しました。同校では、毎週土曜日に香港教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站の卒業生であるLeung先生の教え子がe-Orchの活動を行い、児童たちに音楽づくりや合奏の時間を提供しています。音楽づくりの時間には、児童たちがアプリに内蔵されたさまざまな音源を用い、自分たちで考えた物語に合わせてシーンごとに効果音を表現していました。児童たちの創造性と生き生きとした表情が非常に印象的でした。
軒尼詩道官立小学校の見学をもってすべての国際交流活動を終了しました。4日間とは思ないほど、多くの活動を行うことができ、充実した旅でした。
(文責 劉 麟玉?鈴木啓資)