微分方程式論の一端を覗く-自由落下運動と2次元点渦系を例に-(高橋 亮 著) -奈良教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站 出版会-
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微分方程式論の一端を覗く -自由落下運動と2次元点渦系を例に- 奈良教育乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站 数学教育講座 高橋 亮 1.はじめに 数学は基礎学問の1つであり、その歴史は古代バビロニアにまで遡るといわれます。数学は代数学?幾何学?解析学の3つに大別されます。著者の研究分野は微分方程式論で、解析学に属する分野です。微分方程式論では通常、何らかの自然現象を記述する数理モデルを研究対象とします。自然現象は多種多様ですが、それに伴って微分方程式も多種多様です。したがって、研究対象は大変広範であり、すべてに精通することは不可能と断言してよいくらいに非常に多くの研究がなされています。本稿は、古典力学で最も簡単な微分方程式である自由落下の方程式と、著者が研究している2次元点渦系の方程式を例にとり、微分方程式論の一端に触れることを目的とします。 次節以降、数学の記号がふんだんに使用されます。数学で説明を行うと、内容が分かりにくくなると思われがちですが、それは誤りです。「数学は自然科学の言語である」といわれますが、これは自然現象を説明するために数学を用いることが最適であることに由来します。数学で説明すれば、自然現象の記述が鮮明となり、忍耐力があれば誰もが理解できる形となるからです。 この記事では、著者の力量不足や紙数の制限のために説明できなかった言葉が散見されます。そのため、この記事は読みづらいと思われます。しかし、そこはご辛抱いただき、(未知の言葉を調べるために)パソコンやスマートフォンをそばに置いて次節以降をご一読いただければ幸いです。

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