※所属および記事の内容は、作成当時(乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站5年度)のものです。
乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站院教育学研究科 専門職学位課程 学校教育マネジメントコース学級づくり?特別活動マネジメント領域1回生の栗山泰幸と申します。私が乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站院進学を志したのは、これまでの教育実践を客観的に振り返り、教員としての専門性や指導?支援の力を高めたいと考えたからです。私は中学校の現場で18年間、社会科教員として働いてきましたが、私たちの世代は同年代の教員が現場にほとんどおられず、私自身もずっと一人の初任者のつもりで働いてきました。
そのため、いつか自分の教育実践をゆっくりとふり返り、教育について改めて学びを深めたいという願いを持っていました。現場では教科主任や生徒指導主事、市の生徒指導協議会幹事といった役割も任せていただいていたのですが、それらの役割も子どもたちや周りの先生方のおかげで一段落がついたため、現職派遣教員として乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站院に出願する決心をしました。
これまで、社会科といえば教員の説明を聞いて重要語句を覚えるだけの暗記教科だとか、生徒指導といえば髪型や服装を注意されることといったイメージが一般には持たれてきたのではないでしょうか。これらのイメージが一般化されてきた理由は、これまでの学校教育が依然として「教員が主体で、生徒は受け身」という構図で進められてきたからではないかと私は考えてきました。
そのため、私はこのように固定化された「教員が主体で、生徒は受け身」という授業や生徒指導のあり方を、少しでも生徒主体で明るく前向きなものにできればと願い、10年ほど前から「美点凝視」と名づけた、互いの良さや個性を認め合い、称え合うという教育実践を、授業や生徒指導に取り入れてきました。その中で、子どもの心や発達についてもっと深く理解したいと考えるようになり、公認心理師の資格を取得しました。しかしながら、資格を取得したからといって、子どもの心や発達が目に見えて理解できるわけではもちろんありません。そのため、このような生徒指導と子どもの心や発達についての専門的な理解を深めながら、それらを生かした授業づくり、学校づくりについて幅広く実践的な力を身につけたいと考え、本学乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站院を志願しました。
私が履修している通常授業では、月曜日、火曜日、木曜日が授業日となるため、この3日間は対面で授業を受けています。また、土日や夜間に集中講座を受けることもあります。昨年度までは、乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站感染症対策のため、オンラインのみの授業も多かったようですが、今年度からは基本的にすべての授業が対面で実施されています。
本学乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站院の特徴として、私のように現職教員の立場で県教育委員会から派遣されて学ぶ現職院生と、乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站を卒業された後に乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站院に進学されたストレート院生が同じ授業で学び合う機会がたくさんあります。この機会が私にとっては新鮮で、立場や年齢に関係なく、ともに学び合えるなかまがいることは、本当にありがたいことだと感じています。授業の中では、それぞれの専門性を生かしあって、多角的に議論を深めていくことが多く、私は同級生からいろいろなことを学ばせてもらっています。この年齢になって、心から尊敬できるたくさんの同級生にまた出会えたということは、私にとって一生の宝物です。
また、火曜の授業終了後には、所属している研究室(以下、ゼミ)の定例回があります。私が所属しているゼミは、学校教育におけるさまざまな問題の理解と対応について学校心理学の視点から研究しています。私は、先述した「美点凝視」をキーワードに、発達支持的な生徒指導の具体像とその効果について研究をさせていただいています。ゼミをご指導していただいている教授の粕谷貴志先生のみならず、ゼミの研究なかまたちからも、丁寧で熱心な意見をもらうことで、研究の中身が深まっていくことが実感でき、ゼミの定例会はとても有意義な時間となっています。
授業のない水曜日と金曜日は、このゼミの研究を進めつつ、授業の課題に取り組む日と決めています。図書館で書籍や論文を読んだり、乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站院棟の院生室で授業のレポートを書いたりして過ごしています。在乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站のログインツールを用いれば、場所を選ばずに研究やレポートに取り組めるので、大変便利です。また時々、院生なかまたちと談笑しながら、野球のキャッチボールをしてリフレッシュしています。先日は、音楽教育専修のみなさんのコンサートを鑑賞させてもらうことがあり、みなさんの真剣な姿と美しい演奏に感動しました。授業や研究の時間ももちろん大切ですが、このような時間も本当にかけがえがなく、ありがたいものです。あと、学内でともに私たちと生活しているといっても過言ではない鹿たちも、見ているだけで心を癒やしてくれる大切な存在です。
さらに週に一度、国際戦略センターで留学生と言語交換パートナーとなり、日本語と英会話のレッスンをしています。私のパートナーはインドネシアで数学教員をされていた方で、とても熱心な勉強家です。私はけして英会話に自信はなく、中学校の教科書で出てくるような英単語や文法しか使えないのですが、彼や彼の周りの留学生たちが気軽に声をかけてくれることで、だんだんと自信を持って英語を話せるようになってきました。6月には、留学生のみなさんと田植えの体験に参加させてもらい、大変楽しい時間を過ごすことができました。国際戦略センターで留学生と学び合う時間も、私にとっては本当にかけがえのないものです。
私は現職派遣院生ですので、原則としていずれ教育現場に戻ることになります。その上で、自分の中で決心していることは、今後どのような役割についたとしても、子どもたちに対する尊敬の眼差しや、教育者としての自分自身に対する厳しさや謙虚さ、そして周囲の方々への感謝を忘れてはならないということです。私は本学乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站院に入学してまだ数ヶ月しか経っていませんが、これは本学乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站院の先生方やなかまと出会えたおかげで、改めて強く感じるようになったことです。このような感謝の気持ちを忘れず、自分の学びや研究を通して子どもたちや社会全体に恩返しができる人に私はなりたいです。 最後になりましたが、これから本学乐竞体育_乐竞体育app下载-官方网站院への進学をめざしておられる方々に私がお伝えしたいことは、どうかその希望と自分自身の初心を大切にされてほしいということです。みなさんの夢や希望が、みなさんの願う形で叶えられることを、心より願っています。ありがとうございました。