今月の『奈教の授業』では、「篆刻法」を紹介します!
〈講義の基本情報〉
?対象学年:2回生(後期)?高等学校芸術科書道 免許取得必修科目
?受講者数:16~20名
どんな授業?
この授業の目標は高等学校教育現場で,篆刻指導ができる知識と力量を培うことです。自分の作品に自ら刻した落款印を作製することが最低目標です。
「篆刻」と言えば工芸的な要素が強く,これが書道の一分野に属していることに疑問を持つ人もいるかもしれませんが,文字を扱いその筆法と章法を方寸の小さな世界に展開することはまさに書法です。
授業では,名印(朱文)?姓名印(白文)?暑中見舞い用の印?住所印?年賀状に使用する干支印等を彫ります。印稿の作り方や印材への布字の仕方,刀法を指導できる力を身に付けます。また,印譜の作り方を学び学校現場で印譜の作成指導ができる知識を身につけることを到達目標として展開する授業です。
各授業の前に,銅印や中国近現代の作家の刻した印の印面及び印影を鑑賞します。
授業の流れ
授業全体の流れ
授業の様子
授業始めに本時の説明後は,各自の作業に入ります。印稿および印影添削等は個人指導が主になります。各自手順に従い作業を進めています。印譜作成は欠席者がいると全体の作業が滞りますから事前課題の遂行が必要です。
中国近現代の作家の作品
作製した印譜
銅印
授業の様子
側款の技法動画
担当教員よりメッセージ
「彫る」という行為は人間が持っている本能ではないかと感じます。エジプトのヒエログリフ?メソポタミアの楔形文字?中国の甲骨文はその行為によって現在に残されています。
自ら刻した印が数百年以上後の世界に残ることを想像するとロマンが広がると思います。
楽しく印を刻してもらいたいと思います。
※この記事は、2021年10月現在の情報をもとに作成されています。
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